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HARUHI/side story
涼宮ハルヒの憂鬱sidestory夜刀浦の冒険
キョンの雑記


 急用だと夜刀浦教会のシスターであるアリスンに呼ばれた。
 黒須高校から自転車で、黒須町に広大な敷地を有する教会に到着した。
 教会前の広場に、漆黒の修道服を身に纏ったアリスンが佇んでいる。
「えーと……シスター・アリスン? 現場で話すと携帯で聞いただけなのですが」
「……鹿戸響介君でしたね。鹿戸龍見氏の弟だという」とアリスンが言った。
 話を始める前の微妙な間から、何か考えてから発言しているのだと推測した。
 相手によって態度を使い分けるアリスンだが何故か現在、慇懃無礼な調子だ。
「本題の前に簡単な魔術を披露します」と言ってアリスンがアーミーナイフを取り出した。
 アリスンが片刃の切先からオーラを伸ばして光刃を形成する。
 【魔法カバラー入門】に両刃の剣である必要があると記述されている魔術だが問題無いらしい。
「やはり可視光線レベルまで凝集するなら手指とイメージだけよりも、道具を組み合わせたほうが簡単ですね」とアリスンが言った。
 光刃が、さまざまな物を形成する。
 長剣、螺旋状、ループ状、そしてラッパ状の投網。まさに変幻自在だ。
 最後に、光刃を柔軟な鞭剣に変えてアリスンが下段に構えた。
「お待たせしました。単なる準備運動です」
 何やら物騒なことを言い出したシスターさんが光刃に過剰な魔力を籠める。
「……ちょっとしたテストです。全力で回避しなければ死にますから注意してね」
 アリスンが飛翔するような跳躍と同時に、孤を描いて燦めく光の軌跡を俺の首に繰り出した。
 仰け反るようにして地べたを転がり回避成功。ビームウィップが傍の外灯を切断した。
 朝倉涼子と同じくらいマジな殺意だ。しかし朝倉涼子って誰だっけ?
 一瞬だが記憶の曖昧さで思考が空転してしまった。そのスキを見逃すアリスンじゃない。
 アリスンが背から機械仕掛けの偽翼を広げて滞空した。
「捕縛呪法アトラック=ナチャ!」
 ビームウィップがラッパ状の投網を形成した。
 まるで光の糸で編まれた蜘蛛の巣のようだ。
 投じられた網に絡め取られてしまった俺をアリスンが持ち上げる。
 網の端を握ったまま振り回すような感じで広場の石畳に叩きつけられた。
「……ハズレだったかな?」とアリスンが言った。
 反論しようとしたが全身打撲の苦痛を堪え忍ぶのに精一杯で沈黙するより他に無かった。
 酷い話である。
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