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Fate/side story
フェイトsidestory螺湮(ライン)
女司祭アリスン・クルセイド


 日曜の早朝、カレンに呼ばれて教会に来た。ミサの雑務を手伝えという。
「……衛宮士郎君ですね。先日は失礼しました」とアリスンが言った。
 沈思黙考してから発言するのか、セリフの前に微妙な間を空けるクセがあるようだ。
 漆黒の修道服を身に纏った女司祭アリスン・クルセイド。キリスト教の裏側に位置する組織の聖堂教会から、この冬木教会に派遣されたという新任のシスターさんだ。
 代行者と呼ばれる攻撃力過多の魔術師でもある。
 後任者の登場で、司祭代行だったカレンも助祭に降格のようだ。
「何やら好からぬことを思っているようね、駄犬」とカレンが言った。
「いや、何も」
 以前、本職の司教だったディーロ爺さんが着任していたが、こんな地方都市の一教会に相応しい司祭だろうか? 卓越した戦闘者であるアリスンならば最前線で悪魔退治でもしているのが適材適所だと思うのだが。
 アリスンが俺の視線に気付いた。
「……士郎君、何か失礼なことを考えていません?」
「いや、何も」
「……誤解があるようね。これでも平凡な日常を愛しているのです」
 血塗れの非日常を愛しているような戦士じゃないのか。
 そんな俺の感慨を無視してカレンが工具箱を突き出した。
「故障していたマイクとスピーカーの修理が、あなたの仕事です」
 アリスンもディーロ爺さんと同じく、表側の聖職者として信者に説法するらしい。
 礼拝堂の床が掃き清められている様子から昨日の内に大掃除を済ませたらしい。散らかさないよう注意せねば。
 アリスンがニコニコと笑顔で俺の肩を叩いた。
「……私も少し機械に詳しい方だけど、急ぎなら士郎君が最適だとカレンさんが褒めてたわよ」
「別に褒めていません。適材適所というものです」
 期待に応えるべく魔術を併用して手早く修理した。
「……女の子に頼られたら全力を出す男なのね、士郎君も」
 誰か他の男と比べられたらしい。
「……九郎お兄ちゃんも……九朔君も……」
「アリスン、色ボケも大概になさい」とカレンが言った。
 上司であろうと容赦ない突っ込みだった。
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