1・2・3・4と吐き1・2と止め1・2・3・4と吸い1・2と止め……
超能力仙道入門
超能力気功法奥義
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士郎の雑記1章2節
Fate/side story
フェイトsidestory螺湮(ライン)
普通のアーミーナイフ
顧客として来店した氷室に見せるため、ショーケースからウェンガー社のナイフを取り出した。普通のアーミーナイフだ。
「【魔法カバラー入門】のダガーに関連する記述で気になったのだが……」と氷室が言った。
穂群原学園図書室の【魔法カバラー入門】を魔導書として素人魔術を楽しんでいるようだ。
意識の働きを増幅する器物として両刃の剣である必要があるという内容が記述されている。
確かに、両刃の剣先だと意識を乗せて魔力(エーテル)を操作するのに便利だ。
「このアーミーナイフのような片刃だと無理なのだろうかと疑問を得たのでな」と氷室が言った。
「いや、片刃でも問題なく使える。指先だけでオーラを伸ばすよりマシだ」
剣として究極まで理想を追求すればセイバーのノウブル・ファンタズムたるエクスカリバーが必要になるが、勝手に投影魔術で複製すると魔術協会が制定した法律に抵触するし、セイバーも怒りそうだ。
「氷室、『八寸の延金』という刀法を知ってるか?」
「小笠原源信斎の真新陰流に伝わる刀法かね」
「基本的にそれと同じだから、方天画戟のような中華風の矛だろうと片刃の日本刀だろうと問題ない。勿論このアーミーナイフでも大丈夫だ」
「商売上手だな。よし買った」
「毎度あり」
剣気(エーテル)を切っ先で練り上げる『八寸の延金』だが、この刃の延長として光刃を構築する刀法を窮めて限界を突破した先に、多重次元屈折現象を起こす『燕返し』がある。
刃の延長たる『八寸の延金』も強化魔術に属している。
俺も今夜、この魔術を修行しよう。
Fate/side story
フェイトsidestory螺湮(ライン)
普通のアーミーナイフ
顧客として来店した氷室に見せるため、ショーケースからウェンガー社のナイフを取り出した。普通のアーミーナイフだ。
「【魔法カバラー入門】のダガーに関連する記述で気になったのだが……」と氷室が言った。
穂群原学園図書室の【魔法カバラー入門】を魔導書として素人魔術を楽しんでいるようだ。
意識の働きを増幅する器物として両刃の剣である必要があるという内容が記述されている。
確かに、両刃の剣先だと意識を乗せて魔力(エーテル)を操作するのに便利だ。
「このアーミーナイフのような片刃だと無理なのだろうかと疑問を得たのでな」と氷室が言った。
「いや、片刃でも問題なく使える。指先だけでオーラを伸ばすよりマシだ」
剣として究極まで理想を追求すればセイバーのノウブル・ファンタズムたるエクスカリバーが必要になるが、勝手に投影魔術で複製すると魔術協会が制定した法律に抵触するし、セイバーも怒りそうだ。
「氷室、『八寸の延金』という刀法を知ってるか?」
「小笠原源信斎の真新陰流に伝わる刀法かね」
「基本的にそれと同じだから、方天画戟のような中華風の矛だろうと片刃の日本刀だろうと問題ない。勿論このアーミーナイフでも大丈夫だ」
「商売上手だな。よし買った」
「毎度あり」
剣気(エーテル)を切っ先で練り上げる『八寸の延金』だが、この刃の延長として光刃を構築する刀法を窮めて限界を突破した先に、多重次元屈折現象を起こす『燕返し』がある。
刃の延長たる『八寸の延金』も強化魔術に属している。
俺も今夜、この魔術を修行しよう。
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士郎の雑記1章1節
Fate/side story
フェイトsidestory螺湮(ライン)
オカルトショップ遠坂屋
遠坂が創設した遠坂商会の、素人マニアをターゲット層としたオカルトショップ『遠坂屋』でアルバイトすることになった。居酒屋コペンハーゲンの近所だ。駅前パークだと貸し店舗の家賃が高いので新都オフィス街にある。
日本の銃刀法だとダガーナイフの所持が禁止されているように、魔術協会でも一定以上の威力を持つ魔術の公開を禁止している。
遠坂やルヴィアが得意とするガンド撃ちだと、小口径の拳銃弾くらいで魔術協会が敷く法律に抵触するという。しかし、人を殺さない程度に威力を落とせば白だというのが、遠坂たちの言い分だ。魔術協会もヒマじゃないから黒に近いグレーゾーン程度なら無視黙認だとか。
そんな物騒な黒(玄人)魔術師じゃなくて、人畜無害な白(素人)魔術師たるオカルトマニアをターゲット層としているのが遠坂屋だ。
そういう素人を相手に、水晶玉やタロットカードなどの簡易魔術礼装を売っている、少しばかり節操の無い店である。
扱っている魔導書も、学研の【魔法カバラー入門】や国書刊行会の【魔術‐理論と実践】など、普通の本屋で売っている物ばかりだ。
だが書籍コーナーの本棚に、魔導書形態の【螺湮城教本】が収まっていた。
俺の裡から抜け出して遊んでいたのだが、居心地が良好なのか別荘代わりにしている。
客が傍に居ないことを確認して、この物騒な魔導書を手に取り、胸中の心象風景に戻した。
本棚の空いた場所に【魔術‐理論と実践】をもう一冊補充してからレジに戻る。
ショーケースのナイフを熱心に見詰めている客が居た。仲良し3人組ツッコミ役の氷室だ。
接客モードで声をかける。
「いらっしゃいませ」
「ああ、店員さん……なんだ衛宮か。素で話してくれ気色が悪い」と氷室が言った。
顧客の要望とあらば聞き入れねばなるまい。
「このアーミーナイフが欲しいのか? 氷室」
「いや、ちょっと魔術師として疑問がな」
魔術師として、と来た。
白(素人)魔術に凝り出したらしい。
Fate/side story
フェイトsidestory螺湮(ライン)
オカルトショップ遠坂屋
遠坂が創設した遠坂商会の、素人マニアをターゲット層としたオカルトショップ『遠坂屋』でアルバイトすることになった。居酒屋コペンハーゲンの近所だ。駅前パークだと貸し店舗の家賃が高いので新都オフィス街にある。
日本の銃刀法だとダガーナイフの所持が禁止されているように、魔術協会でも一定以上の威力を持つ魔術の公開を禁止している。
遠坂やルヴィアが得意とするガンド撃ちだと、小口径の拳銃弾くらいで魔術協会が敷く法律に抵触するという。しかし、人を殺さない程度に威力を落とせば白だというのが、遠坂たちの言い分だ。魔術協会もヒマじゃないから黒に近いグレーゾーン程度なら無視黙認だとか。
そんな物騒な黒(玄人)魔術師じゃなくて、人畜無害な白(素人)魔術師たるオカルトマニアをターゲット層としているのが遠坂屋だ。
そういう素人を相手に、水晶玉やタロットカードなどの簡易魔術礼装を売っている、少しばかり節操の無い店である。
扱っている魔導書も、学研の【魔法カバラー入門】や国書刊行会の【魔術‐理論と実践】など、普通の本屋で売っている物ばかりだ。
だが書籍コーナーの本棚に、魔導書形態の【螺湮城教本】が収まっていた。
俺の裡から抜け出して遊んでいたのだが、居心地が良好なのか別荘代わりにしている。
客が傍に居ないことを確認して、この物騒な魔導書を手に取り、胸中の心象風景に戻した。
本棚の空いた場所に【魔術‐理論と実践】をもう一冊補充してからレジに戻る。
ショーケースのナイフを熱心に見詰めている客が居た。仲良し3人組ツッコミ役の氷室だ。
接客モードで声をかける。
「いらっしゃいませ」
「ああ、店員さん……なんだ衛宮か。素で話してくれ気色が悪い」と氷室が言った。
顧客の要望とあらば聞き入れねばなるまい。
「このアーミーナイフが欲しいのか? 氷室」
「いや、ちょっと魔術師として疑問がな」
魔術師として、と来た。
白(素人)魔術に凝り出したらしい。
Fate/side story
フェイトsidestory螺湮(ライン)
ダイア包丁
実験する遠坂を放置すると、最後の詰めを誤って失敗する確率が高いので、何とかして中止させよう。
遠坂の部屋をノックした。
「遠坂、ちょっといいか?」
「士郎? どうぞー」
遠坂の意外に気が抜けた返事を得た。
「おっかしいわねー。どこで間違えたんだろ?」
ライフル弾の直撃にも耐え得るケブラーヘルメットを被った遠坂が、計算尺とノートと鉛筆で膨大な数式を検算していた。
パソコンや電卓じゃなくて古くさい計算尺を使うあたりが遠坂らしいが、アインツベルン城のウィンチェスター事件で得た経験知から爆発を前提として実験していたのか。
「何を間違えたって?」
「宝石剣の試作実験にダイア包丁を使ったんだけど、エーテル理論値を大幅に下回っているのよ」
俺の投影魔術で具現化した劣化複製の宝石剣だと、魔力(エーテル)の操作と並行世界を覗き見るくらいが限界だ。
ゆえに、遠坂自身がオリジナルと同じ物を作ろうと試行錯誤し続けている。
机の上に無造作な感じで置いてある、魔術礼装として変化したダイア包丁を観測した。
天才の遠坂が、俺のような一般人じゃ理解不能な考究に従事していることなら知っているが、剣の属性に近い刃物であるなら俺でも少し解る。
構成材質に含有する人造ダイアの粉末に天然ダイア以上の魔力が籠められているだけでなく、銀の原子核が異次元の角度でハイスピン状態だ。
銀に限界値を突破する魔力を籠めれば、軌道転位単原子元素となり、セイバーのエクスカリバーと同様の光刃を発生させることも可能だ。
魔力コンデンサとして機能するするダイア粉末が、理論値よりもエーテルを蓄積していない原因として、何らかの漏れがあると考えられる。
ふと、居間でくつろぐイリヤが内包する膨大な魔力が、どこから得たモノなのか直観した。
直観した矛盾する経験知を許容し、矛盾のまま胸中に沈めて沈黙することにした。
計算尺でシャカシャカと演算し続ける遠坂に悪いが、衛宮邸で魔法爆発が起こると桜が困る。
フェイトsidestory螺湮(ライン)
ダイア包丁
実験する遠坂を放置すると、最後の詰めを誤って失敗する確率が高いので、何とかして中止させよう。
遠坂の部屋をノックした。
「遠坂、ちょっといいか?」
「士郎? どうぞー」
遠坂の意外に気が抜けた返事を得た。
「おっかしいわねー。どこで間違えたんだろ?」
ライフル弾の直撃にも耐え得るケブラーヘルメットを被った遠坂が、計算尺とノートと鉛筆で膨大な数式を検算していた。
パソコンや電卓じゃなくて古くさい計算尺を使うあたりが遠坂らしいが、アインツベルン城のウィンチェスター事件で得た経験知から爆発を前提として実験していたのか。
「何を間違えたって?」
「宝石剣の試作実験にダイア包丁を使ったんだけど、エーテル理論値を大幅に下回っているのよ」
俺の投影魔術で具現化した劣化複製の宝石剣だと、魔力(エーテル)の操作と並行世界を覗き見るくらいが限界だ。
ゆえに、遠坂自身がオリジナルと同じ物を作ろうと試行錯誤し続けている。
机の上に無造作な感じで置いてある、魔術礼装として変化したダイア包丁を観測した。
天才の遠坂が、俺のような一般人じゃ理解不能な考究に従事していることなら知っているが、剣の属性に近い刃物であるなら俺でも少し解る。
構成材質に含有する人造ダイアの粉末に天然ダイア以上の魔力が籠められているだけでなく、銀の原子核が異次元の角度でハイスピン状態だ。
銀に限界値を突破する魔力を籠めれば、軌道転位単原子元素となり、セイバーのエクスカリバーと同様の光刃を発生させることも可能だ。
魔力コンデンサとして機能するするダイア粉末が、理論値よりもエーテルを蓄積していない原因として、何らかの漏れがあると考えられる。
ふと、居間でくつろぐイリヤが内包する膨大な魔力が、どこから得たモノなのか直観した。
直観した矛盾する経験知を許容し、矛盾のまま胸中に沈めて沈黙することにした。
計算尺でシャカシャカと演算し続ける遠坂に悪いが、衛宮邸で魔法爆発が起こると桜が困る。
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