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超能力仙道入門
超能力気功法奥義
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クールダウンsidestory夜刀浦の神(CD)
安定した鉄の刃



 氷室克樹が、おれの名だ。
 紆余曲折を経て、夜刀浦市立黒須高校に転校して、神智科に編入した。
 教室で、香月からプレゼントされた銀のペーパーナイフを手入れしていたのだが、奇妙な感触を得た。
 柔軟かつ強靭だったスターリングシルバーの刃が異常に硬くガラスのようだ。
 少しくらい歪曲しても以前ならば力尽くで真っ直ぐに出来たのだが、無理をすれば折れそうだ。
 【魔法カバラー入門】の226ページに記述されているように、オーラを伸ばすダガーとして非常に便利だったのだが。酷使による金属疲労だろうか?
 試しに光刃を構築してみることにした。
 しかし、両刃の剣先に意識を乗せて、魔力(エーテル)を刃に通してみようとしたところで、天野&栃草の魔術師コンビが寄ってきた。
「氷室、粉々に砕けるから止めておけ」と天野が言った。
「え? なんで氷室くんのペーパーナイフが砕けるの?」と栃草が言った。
「銀がパウダー化しかけている」
「パウダー化ってなんだっけ?」
「ホワイトパウダーゴールドと呼ばれるハイスピン単原子の非金属状態に変化する現象だ。超自然科学の授業を聞いてなかったのか?」
「ごめんっ」
 二人とも本来ならば入手不可能な魔道書を入手した本物の魔術師なのだが、お気楽な夫婦漫才コンビにしか見えない。
 だが、銀のパウダー化か……刃にエーテルを籠め過ぎて原子核がハイスピン状態になっているらしい。
 ハイスピン単原子状態の軌道転位単原子元素として存在できる銀よりも、通常物質として安定した鉄の刃を使用すべきだろうか?
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Fate/side story
フェイトsidestory螺湮(ライン)
遠坂商会の残業



 遠坂が『遠坂商会』という妖しげな雑貨屋を創めて以来、俺もアルバイトとして雇われることが多い。
 今日も遠坂商会の事務所がある新都の雑居ビルで仕事だった。
「そこ! ブツブツうるさい! ヒマなら新商品でも開発なさい!」と遠坂が言った。
「先輩、気にしないで下さい。姉さんが仕事でストレスを溜めてるだけですから」と桜が言った。
 社長命令に従い、新商品の図面を引きながら物思いに耽る。
 遠坂が創業した学生ベンチャー企業の遠坂商会だが表向き、オカルトショップにパワーストーンなど素人マニア向けの魔術雑貨を卸売りしている。
 裏で魔術協会にアゾット剣などの魔術礼装を納品したり、裏側の深い部分で俺やアーチャーを工場代わりに武器系統の魔術礼装を製造させたりしているが、投影魔術による具現化だと見抜かれないよう一流魔術師相手に偽装するのが大変なので、安価な量産品としての贋作(レプリカ)だと真実の一部だけを魔術協会に報告している。
 零細企業なので妹の桜が遠坂社長のよき相談相手であり、また参謀でもある。
 そして桜が経理関係の仕事をしていることも多い。
 小さな会社なので、お金の管理を安心して任せられるのが妹の桜くらいしかいない。
 いきなり他人に『財布』を渡しても、お金をごまかされたり、場合によっちゃ持ち逃げされたりすることもあるものだ。
 桜の能力や働きを十分に評価してあげるとともに、桜によく感謝することが必要だろう。
 小さな会社なので、社長のみならず、社長の妹が非常に大きな役割を担っている。
 桜の協力がなければ事業の成功が、ほとんどありえないと言ってよいだろう。
 小さな会社だから同族経営も悪くないものだ。
 社長の考えや心を理解してくれる身内の存在が非常にありがたいものなのだ。
 小さな会社だから身内以外の『よい人材』を得にくい。
 小さな会社において信用できる人材が身内以外に、なかなか手に入らないのが実情だ。
 大きな会社になれば、たくさんの人を採用でき、よい人材も得られるが、小さな会社だと、よい人材が、あまり入ってこない。
 トップの言葉をよく理解してくれる質の高い従業員が、極めて得にくいのだ。
HARUHI/side story
涼宮ハルヒの憂鬱sidestoryラヴクラフトの世界
気を感覚化する方法



 キョンという俺の字名だが誰も本名を覚えやしないので、もうそれで良い。
 涼宮ハルヒの不思議パワーで魔術が実在する幻想世界に飛ばされたから、帰還するため試行錯誤している。
 今日も黒須高校の第2図書室で、帰還方法が記述されているという【エンタングルメント】を解読しようと頭を痛めていた。
 青いファイルブックに綴じられた学術論文を読んでいると、司書の鹿戸龍見が寄ってきた。
「第2図書室で【エンタングルメント】を読むだけじゃ上手くないね」
 元の世界に帰還する方法を知るだけじゃ駄目なのか?
「それが単に知的な理解にとどまることなく、実体験を通さなければわからないものでもあるからなのだよ」
 机の上に置いてあった【超能力仙道入門】を龍見が引き寄せた。
「まず、気を感覚化する方法を最初に修得しなければならない」
 俺も古泉みたいな超能力野郎になれってのか? まともな普遍的中庸な人類の一員で在り続けたかったのだがな。
「それほど深刻に考える必要などないだろう、単純な技術を幾つか修得するだけのことだ」
 およそ30分間【超能力仙道入門】に記述された通りに気の感覚化トレーニングを実践した結果、手のひらで気を感覚化することに成功した。
「おめでとう。まだ気を感じられるようになっただけだが、これから毎日トレーニングすれば良い」
 手のひらに意識を集中して気を感じていたら、龍見の気配が変異したことを認識した。
 不気味に感じたので、寄って来ている龍見を押し退けようとしたのだが見えない壁で触れられない。
 冷たい寒天のような手触りと弾力が、次元断層の隙間、世界と隔絶された閉鎖空間の《壁》と同じだと悟った。
 龍見が不可視の壁を消し、気配を常人並みに戻した。
「師の設けた関門を通らねばならないと悟ったね? 門のない関所、無門の関、無門関の世界、禅宗無門関と呼ばれるものに近いが、門を通るため十分に気を練り上げなさい」
 古泉のようなパワーで次元の壁を力尽くで突破しろと言いたいらしい。
 しかし気を練り上げて空間を貫き穿つのに【エンタングルメント】の知識が役立つのか?
「理解しておけば修行過程を大幅に短縮可能だから、解読を継続すれば良い」
 知性的な考究と実践的なトレーニングの両輪が必要らしいな。
 実に、難儀なことだ。
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